セーリオ川 (セーリオがわ、イタリア語 : Serio )は、イタリア 北部のロンバルディア州 を流れる、ポー川 水系の川。アルプス山脈 に源を発し、ベルガモ県 ・クレモナ県 を流れて、クレーマ の南方でアッダ川 に合流する。全長は124 km。
名称
イタリア語以外の言語では以下のように呼ばれる。
流路
セーリオ川の流路
ヴァルボンディオーネ にあるセーリオの滝
ロンバルディア州北部、ベルガモ・プレアルプス山脈 (it:Prealpi Bergamasche ) に位置するトレナ山 (イタリア語版 ) (2,911m)南麓(ベルガモ県 ヴァルボンディオーネ )に源を発する。水源地帯は湖沼の多い地域で、最上流部にある落差 315 m のセーリオの滝 (イタリア語版 ) は、イタリアで最も高い滝である。
1931年、セーリオの滝の上流に発電用のバルベッリーノ・ダム(バルベッリーノ湖 (it:Lago del Barbellino ) )が築かれた。流路は人工的に変更され、滝の水も止まった。1969年、滝の景観を回復するための改修が行われ、エネル の同意のもと夏季にはダムが開かれて滝が見られる。セーリオ川は、リゾート地として知られるヴァルボンディオーネ を流下する。
セーリオ川が形作る谷筋を、ヴァル・セリアーナ (イタリア語版 ) と呼ぶ。ヴァル・セリアーナにおいて、ボンディオーネ川 (it:Bondione (torrente) ) 、ゴリオ川 (it:Goglio ) 、オーニャ川 (it:Ogna ) 、ロンマ川 (it:Romna ) などの支流を集める。
川の平野部は、大きく特徴の異なるベルガマスカ区間とクレマスコ区間の2つに分けられる。ベルガマスコ区間では、河床 は大きい砂利によって覆われ、河水の浸透 が特徴である。モッツァーニカ (ベルガモ県南端)で、国道11号線 (it:Strada statale 11 Padana Superiore ) の橋を通り過ぎると、クレマスコ区間に入る。川は堤防の中で蛇行を繰り返しながら南へ流下し、クレモナ県 モントーディネ 市南方のボルゴ・セーリオでアッダ川 に合流する。クレーマ から南の最後の区間では、河道は周辺の平野より10-12m深いところにある。
クレマスコ区間には、重要な湿地帯が2つある。一つは、ピアネンゴ とリチェンゴ にまたがる州立自然保護区 Riserva naturale Palata Menasciutto で、保護区には現河道と交差する2本の旧河道も含まれている。もう一つはマディニャーノ にある中世以来の聖域 (it:Santuario della Beata Vergine del Marzale ) の敷地内にある三日月湖の連なりで、ここに立ち入るのは許可が必要である。
川の下流域、セリアーテ からアッダ川合流点までにかけて、1985年に州の広域自然公園であるセーリオ公園 (it:Parco del Serio ) (総面積7750ha)が指定されている。
脚注
外部リンク
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