マイケルに代わり、サイモン・ギャラップとマシュー・ハートリーの2人を加えて作られた2作目のアルバム『セブンティーン・セコンズ』は、前作にもあったミニマル要素を発展させた内容で、初めて全英トップ20入りした「A Forest」やライヴでのファンの合唱でお馴染みの「Play For Today」が収録されている。
一方キュアーでは、フィクション・レコードのオーナー、クリス・パリーの勧めにより制作されたファンタジー三部作と呼ばれるシングル(「Let's Go To Bed」「The Walk」「The Lovecats」)がスマッシュ・ヒットし、日本発の企画盤『日本人の囁き』が作られたりもした。この三部作は、ロバートを『ポルノグラフィー』の悪夢から解放するのに貢献する。
誰もがキュアーは終わったと思っていたが、ロバートは何事もなかったようにキュアーの活動を再開させる。ギター・ローディ出身のペリー・バモンテを新たに加え、初心に帰るべくライブハウス・ツアーを精力的に行ったことが新たな意欲を呼び覚ますなど、バンドに好影響をもたらした。シーンもキュアーを温かく迎え入れ、1990年にはブリット・アワードの「Best British Music Video」に「Lullaby」が選ばれ、翌1991年にはMTVアンプラグドに出演、さらにブリット・アワードの「Best British Group」に選出される。そして満を持してリリースされたアルバム『ウィッシュ』は全英1位、全米2位を記録する大ヒットになり、キュアーは名実共に世界的なトップ・バンドとなる。
Kiss Meツアーより加入。1990年にメンバーとの不仲が原因で脱退。1995年に復帰したが、2005年に再び脱退した。ロス・ロビンソンと合わなかったとの噂もある。アルコール問題などを抱え、また、そもそもキーボード演奏の技術的にも不安のあったロルに代わってライブやレコーディングを当初はサポートメンバー的な存在として支えていたが、ロル解雇の後のバンド黄金時代にはさらに能力を発揮した。『ディスインテグレーション』や『ブラッドフラワーズ』での、重厚かつ繊細なキーボード・プレイは彼ならでは。キュアー加入前後にはトンプソン・ツインズやベルリンなどでもシンセサイザー・キーボディストとして活躍していた。 ソロ活動も断続的に行っているが、2010年にはロバートに招かれ三度目の復帰を果たしている。
ティン・マシーンのメンバーであり、デヴィッド・ボウイのレコーディング及びライブにおけるサポート・ギタリストとしても1980年代末~2000年代にかけて専属していた。アルバム『アースリング』に収録されているボウイとの共作「Dead Man Walking」は1997年のグラミー賞にノミネートされている。その他、ヒップホップ・グループのパブリック・エナミー、前衛ジャズ・バンドのメデスキ、マーティン・アンド・ウッド、ヘヴィメタル・バンドのハンマーフォールなど、ジャンル横断で様々なバンドやミュージシャンとも共演歴がある異色の経歴の持ち主。ロバートとは、ボウイの誕生パーティーで知り合っており、彼の多彩なギタープレイに感心したロバートからのオファーにより、1997年のキュアーのシングル「Wrong Number」での共作が行われた。2012年の夏ツアーからキュアーに参加。
^ abcd"The Cure". Rock & Roll Hall of Fame. 2024年5月13日閲覧。
^ abCornish, Lindsay; Kehler, Michael; Steinberg, Shirley R., eds (2010). Boy culture: An Encyclopedia. Santa Barbara, California: ABC-CLIO. p. 353. ISBN978-0313350818
^Jewell, Katherine Rye (2023). Live from the Underground: A History of College Radio. University of North Carolina Press. p. 87. ISBN978-1469676210
^“Black Celebration [The Cure - Robert Smith interview]”. CMJ New Music Report. (27 December 1999). "I was influenced by early Beatles – the sense of a three-minute guitar-pop song"
^“Fallout Favourites [Robert Smith's favourite albums]”. Flexipop. (April 1982). "Jimi Hendrix Axis: Bold as Love / Are You Experienced"
^Smith, Robert (September 2005). “Robert Smith on David Bowie's The Rise And Fall Of Ziggy Stardust”. Uncut. "it was the first album I actually went out and bought [...] I could never escape its influence"
^Oldham, James (February 2000). “Bad Medicine”. Uncut (33): 37–43. "I was listening to Bowie's Low, Nick Drake's Five Leaves Left , Jimi Hendrix's Isle of Wight, Van Morrison's Astral Weeks. I wanted the Cure to become some weird hybrid of the four"
^Oldman, James (February 2000). “Bad Medicine”. Uncut. "The two groups that I aspired to be like were [Siouxsie and] the Banshees and the Buzzcocks. I really liked the Buzzcocks' melodies, while the great thing about the Banshees was that they had this great wall of noise, which I'd never heard before. My ambition was to marry the two."
^Oldham, James (2004). “Siamese Twins - The Cure and the Banshees”. Uncut (magazine): 60. "When we went on tour with Siouxsie and the Banshees at the end of 1979. They were a massive influence on me.... They were the group who led me towards doing Pornography. They drew something out of me"