「サマータイム・ブルース」(Summertime Blues)は、エディ・コクランが1958年に発表した楽曲。ロカビリーの代表曲の一つである。
概要
コクランのマネージャーのジェリー・ケープハートは、彼の親しい友人でもあった。ケープハートはあるとき「夏についての曲は山のようにあるが、夏の苦労を歌った曲はどこにもない」と思いつき、このアイデアを元にコクランと二人で45分で本作品を書き上げた[2]。録音は1958年3月28日、ロサンゼルスのゴールド・スター・スタジオで行われた。
レコード会社は彼をクルーナー・タイプの歌手に仕立てようとしていたため、「サマータイム・ブルース」は当初バラードの「Love Again」のB面として発表された[3]。発売日は1958年6月11日[1]。「Love Again」の作者は、リッキー・ネルソンの「プア・リトル・フール」(1958年、全米1位)を書いたシャロン・シーリー。シーリーはのちにコクランの婚約者となり、1960年4月16日に彼が交通事故で死亡した際、ジーン・ヴィンセントと共に同じタクシーに乗っていた。この事故で彼女とヴィンセントは一命を取りとめている。
1958年10月4日付のビルボード・Hot 100で8位を記録した[4]。イギリスは18位、カナダは10位、オーストリアは18位を記録した。
雑誌『ローリング・ストーン』はこの曲を以下のように評している。
「サマータイム・ブルーズ」は、疎外された10代に対する最初のロックの讃歌だ。政治の用語をちらばめながら世の中の不条理を訴える詞は、
ザ・フーや
ブルー・チアーなど、次世代のハードロッカーたちの共感を生んだ。現在も多くのバンドによってカバーされ続けている。
— 『ローリング・ストーン』、Eddie Cochran, 'Summertime Blues'[2]
「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」においては、2004年版で73位[5]、2010年版で74位[6]、2021年版で432位にランクされている[2]。
演奏者
演奏者は推定も含め以下のとおりである[7]。
- エディ・コクラン - リード・ボーカル、ベース・ボーカル、ギター
- コニー・スミス - ベース
- アール・パーマー - ドラムズ
- シャロン・シーリー - ハンドクラッピング(推定)
- ジェリー・ケープハート - ハンドクラッピング(推定)
カバー・バージョン
ライブ演奏
脚注