『オン・ザ・コーナー』(On The Corner)は、ジャズ・トランペット奏者マイルス・デイヴィスが、1972年に制作・発表したアルバム。
解説
1970年代のマイルスは、スライ&ザ・ファミリー・ストーンを意識していたと言われており、そのことが濃厚に表れたファンク色の強い内容となっている。トランペットのソロが少ないこともあり、発表当時は問題作とする声もあったが、マイルスの死後、クラブ・ミュージックの隆盛に伴い再評価された。
多数のミュージシャンがレコーディングに関わっており、シタール奏者まで含む。また、ハービー・ハンコックが呼び戻されたのに加え、既にリターン・トゥ・フォーエヴァーを立ち上げていたチック・コリア、マハヴィシュヌ・オーケストラを立ち上げていたジョン・マクラフリンも参加し、一種のオールスター・セッション的な様相を呈した。
2007年、本作収録曲の未編集ヴァージョンなどを含む6枚組CDボックス・セット『ザ・コンプリート・オン・ザ・コーナー・セッションズ』が発売された。
収録曲
全曲マイルス・デイヴィス作曲。
- オン・ザ・コーナー / ニューヨーク・ガール / シンキン・ワン・シング・アンド・ドゥイン・アナザー / ヴォート・フォー・マイルス - "On The Corner / New York Girl / Thinkin' One Thing And Doin' Another / Vote For Miles" 20:02
- ブラック・サテン - "Black Satin" 5:20
- ワン・アンド・ワン - "One And One" 6:09
- ヘレン・ビュート / ミスター・フリーダム X - "Helen Butte / Mr. Freedom X" 23:18
演奏メンバー
脚注