『エクレール・お菓子放浪記』(エクレール・おかしほうろうき)は2011年公開の日本映画。原作は西村滋作『お菓子放浪記』。
概要
太平洋戦争前後を背景に、天涯孤独の孤児が“お菓子”と出会い、生きる希望を見出すまでを描く。
主演の吉井一肇が2011年10月21日に、第20回金鶏百花映画祭で外国映画部門の最優秀男優賞を受賞した[1]。
ロケ地の多くは宮城県内であり、蔵が並ぶ村田町や旧登米高等尋常小学校校舎[2]などが利用されている。
あらすじ
戦時下の街で、空腹から菓子を盗んだところを1人の刑事に助けられたアキオ。
刑事の世話で感化院に入れられるが、アキオは刑事の恩と菓子パンの味が忘れられなかった。感化院では音楽教師・陽子が歌う「お菓子と娘」が心の慰めだった。
東京の里親に引き取られ、映画館で働くアキオに陽子はお菓子の作り方の本を送る。お菓子作りに夢を膨らませるアキオ。しかし、戦争は激しさを増していく…。
ロケ地・石巻市と東日本大震災
本作は、宮城県や地元企業の協力で地域活性化を目的に作られた映画で、2010年10月に石巻市を中心に撮影が行われたが、その5か月後に東日本大震災が発生[3]。それにより、エキストラとして出演した多くの市民が犠牲となり、映画に登場する街並みも津波で流され、また劇中にも登場する石巻岡田劇場で先行上映も行われる予定だったが、全壊した[4]。収益の一部は義援金として被災地へ送られ、出演者による舞台挨拶とともに募金活動も実施し、被災地へ向けての黙祷も捧げられた[5]。
スタッフ
キャスト
受賞歴
脚注
外部リンク