『ウンタマギルー』は、高嶺剛監督による日本映画。沖縄県西原町に伝わる民話「運玉義留」をベースに、日本復帰直前の沖縄を描いたマジックリアリズム的なファンタジーである。
小林薫、戸川純、沖縄芸能の大御所たちなど、高嶺監督の前作『パラダイスビュー』とほぼ同じキャストが出演している。
ストーリー
舞台は、アメリカ統治下の沖縄。製糖所で働く青年島尻ギルーは、西原親方の元で暮らす不思議な女性マレーを毛遊びに誘い出し関係を持つ。しかしマレーの正体は、親方がニライカナイの神から預かったゥワーマジムン(豚の化身)であった。秘密を知ったギルーは親方に投げ槍で命を狙われ、製糖所放火の濡れ衣を着せられることとなり、サーダカ(霊感を持つ)で娼婦でもある妹チルーの助言で運玉森(ウンタマムイ)に身を隠す。以前子供のキージーが溺れているのを助けた恩返しに、森の精霊キジムナーから空を飛ぶなどの霊力を授かったギルーは義賊ウンタマギルーとなって、親方のもとで豚の種付をしていた油喰(アンダクェー)と共に貧しい村の人々や独立派ゲリラたちの英雄となる。その後、ウンタマギルーを題材とした芝居に本人役として出演したギルーは客席にいた西原親方に投げ槍で額を貫かれ、どこかへ歩いて行ってしまう。場面は変わり、サンラーというギルーに似た男が製糖所で働いている。そこに親方がやってきて、沖縄の日本復帰を告げ、何も知らない様子のマレーと自爆する。
作品情報
主なキャスト
主なスタッフ
受賞歴
1989年
1990年
- ベルリン映画祭カリガリ賞
- ハワイ国際映画祭グランプリ
- ナント三大陸映画祭グランプリ
関連事項
外部リンク