『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』(イル・ディーヴォ まおうとよばれたおとこ、原題:Il Divo)は、2008年のイタリア・フランス合作の伝記映画。監督はパオロ・ソレンティーノ、出演はトニ・セルヴィッロとアンナ・ボナイウート(イタリア語版)など。権力を利用して数々の犯罪に手を染めながら、長期間にわたってイタリアの首相を務めたジュリオ・アンドレオッティの実像を描いている[4]。2008年5月23日に第61回カンヌ国際映画祭で初上映され[5]、同映画祭の審査員賞を受賞している。また、イタリア映画界最高の映画賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では16部門でノミネートされ、7部門で受賞を果たしている。
日本では2009年5月2日にイタリア映画祭2009で『イル・ディーヴォ』の邦題で初上映された[6]後、2012年8月4日から『イル・ディーヴォ 魔王と呼ばれた男』の邦題で一般公開された[1]。
1990年代初頭、第71代イタリア首相ジュリオ・アンドレオッティが自身にとって7期目の内閣を発足させる日から、大統領選への立候補と落選、マフィアとの関係や汚職の疑惑で首相の座を追われ、裁判にかけられるまでを描いている。
Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「このイタリアの政治スリラーで描かれている腐敗の複雑な関係は、外国人には難しいかもしれないが、ビジュアルと陰謀は同じくらい説得力があり、スリリングである。」であり、50件の評論のうち、高く評価しているのは92%にあたる46件で、平均点は10点満点中7.51点となっている[7]。 Metacriticによれば、17件の評論の全てが高く評価しており、平均点は100点満点中81点となっている[8]。