アクイラリア属

アクイラリア属
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: フトモモ目 Myrtales
: ジンチョウゲ科 Thymelaeaceae
: アクイラリア属 Aquilaria
  • 本文参照

アクイラリア属[1](アクイラリアぞく、アキラリア属[2]、学名:Aquilaria)はジンチョウゲ科の一つ。ジンコウ属とすることもあり、本属(Aquilaria属)とGyrinops属英語版ジンコウ属とされることがある[3]。いずれも沈香を産する樹種として知られる[4]

特徴

熱帯アジアに分布するジンチョウゲ科のAquilaria sinensis(牙香樹)、A. malaccensis(沈香樹)、A. agallocha(沈香木)などは、樹幹に傷害や病害を生じると内部に沈香という樹脂を沈着することが知られている[4][5]。沈香を生成する樹種として東南アジアの山岳や密林地帯など限られた地域に自生するものが10種以上知られているが、原木のすべてが香木となるわけではなく、樹皮に虫が穴を開けるなどの要因があったときに形成される偶然の産物である[5]。このため希少性が高く、アクイラリア属(アキラリア属、Aquilaria属)の全種がワシントン条約の附属書IIに掲載され国際的な取引が規制されている[2][6]

  • Aquilaria agallocha(沈香木[5]
  • Aquilaria crassna[4]
  • Aquilaria malaccensis[4](沈香樹[5]
  • Aquilaria sinensis(牙香樹[5]

脚注

  1. ^ 輸入植物検疫規程別表第1に掲げる「植物の種類」等の取扱いについて”. 農林水産省. 2024年6月1日閲覧。
  2. ^ a b ワシントン条約附属書”. 経済産業省. 2024年6月1日閲覧。
  3. ^ 香坂玲、簑原茜「環境条約と科学諮問機関の役割~生物多様性条約とワシントン条約(CITES)の事例から~」『椙山人間学研究』第5号、椙山人間学研究センター、2009年。 
  4. ^ a b c d 山本福壽「タイにおける沈香(じんこう)の人工的生産」『樹木医学研究』第12巻第1号、公益社団法人日本薬学会、2008年、41-42頁。 
  5. ^ a b c d e 中嶋優「沈香の香り成分の生産に関わる酵素の発見」『ファルマシア』第58巻第12号、公益社団法人日本薬学会、2022年、1110-1114頁。 
  6. ^ 成川佑次「ジンコウ(沈香)の品質評価は何を指標とすればいいか?」『ファルマシア』第56巻第3号、公益社団法人日本薬学会、2020年、1110-1114頁。 

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